妊娠 葉酸不足

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妊娠時は胎児の成長のために葉酸が多く消費される

妊娠中に気分が優れない女性

 

妊娠時は胎児の成長のために母体の葉酸の多くが消費されやすく、不足しやすい状態です。葉酸は私たちの体内において細胞や臓器を作り、血液を作り出す栄養素として働きます。胎児は母体の葉酸を利用して臓器を作るため、特に妊娠初期は多量の葉酸が消費され、葉酸不足になりやすいのです。

 

ポイントめまいや立ち眩みは葉酸不足のサインかも
妊娠時に葉酸が不足すると、めまいや立ちくらみなどの貧血の症状や、疲れがとれにくかったり倦怠感、不眠やイライラなどの症状を感じる場合があります。

 

もし下記に葉酸不足の症状をまとめておりますので、該当する症状を感じた場合は普段の食事を振り返り、妊娠時の必要量の葉酸が摂取できているのか確認するようにしましょう。

 

【葉酸不足の時に現れやすい症状】

貧血症状(目眩、ふらつき、立ちくらみ等)
全身の倦怠感や疲労感
動悸、息切れ
食欲不振
うつ症状
不眠
情緒不安定(イラつきや不安感など)

葉酸不足は葉酸欠乏症を発症する原因にもなる

特に妊娠時は多くの葉酸が体内から消費されるため、葉酸不足の状態が続くと、葉酸欠乏症という病気を発症している可能性があります。葉酸欠乏症は、体内の葉酸が不足した状態が続き、貧血やうつ状態などの症状が引き起こされます。

 

葉酸欠乏症以外にも葉酸不足が原因で引き起こされる病気としては、巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)があります。これは、葉酸あるいはビタミンB12の不足が原因によって引き起こされる貧血の総称です。葉酸に加えビタミンB12も同時に補給することも大切です。

 

葉酸不足の状態が続くと母体や胎児の健康リスクが大きい

 

妊娠時の葉酸不足の症状と欠乏状態が原因による体と胎児への影響

葉酸不足が続くことで、葉酸欠乏症の発症リスクとなり、母体と胎児にさまざまな健康リスクを引き起こす原因となります。

 

母体の場合には、体内の臓器形成や造血作用への影響、動脈硬化による血管リスクなどが挙げられます。

 

胎児の場合には、必要な栄養が引き渡らず、そのため身体の臓器がちゃんと作れずに臓器形成の阻害や「神経管閉鎖障害」という先天性異常が発生する可能性などがあげられます。

 

 

特に、妊娠初期に葉酸が不足した場合に、胎児の脳や脊髄などの中枢神経に異常が生じ、脊椎が外にでてきてしまう「二分脊椎症」、頭蓋骨と大脳が欠損した状態の「無脳症」などが発生するリスクがあることが厚生労働省から報告されています。

 

めまいや立ち眩みなどの症状が続く場合は、葉酸不足が原因であることも考えれられるため、食事とは別で栄養補助食品などから葉酸補給できているのか見直すことも大切です。

 

妊娠時の葉酸の推奨摂取量

葉酸不足を起こさないためにも、日常的に葉酸は摂取していく必要があります。厚生労働省が出している日本人の食事摂取基準から一日に摂取してほしい葉酸摂取推奨量を以下にまとめました。

 

【厚生労働省が推奨する葉酸摂取量】

  食事からの摂取量(μg) サプリメントからの摂取量(μg)
妊活中 240 400
妊娠中 480 400

 

妊娠中は妊活中の約2倍の葉酸を食事から摂取することが推奨されています。サプリメントと合わせると、約880μgの葉酸摂取が必要なのです。なお食事とサプリメントから取れる葉酸はそれぞれ種類(型)が異なるため、どちらからも摂取することが理想とされます。

妊娠時の葉酸不足は食事に加え補助食品で補う

妊娠時の葉酸不足の解消や、葉酸推奨量を満たすためには食事のみの補給はむつかしく、葉酸入りの栄養補助食品やサプリメントを活用して補うことが必要です。

 

葉酸の含有量が多い食品から補給する

妊娠時の葉酸不足の症状と欠乏状態が原因による体と胎児への影響

まずは食事の改善による摂取を目指します。医療機関でも葉酸不足が認められた場合には、栄養士による食事指導・改善が行わることがあります。

 

葉酸が多く含まれる食べ物としては、ほうれん草やモロヘイヤといった青菜類、グリーンアスパラガス、ブロッコリー、いんげん豆、いちご、バナナ、牛や豚のレバー、焼き海苔などがあげられます。

 

ビタミンB12と合わせて葉酸サプリメントで補う

妊娠時の葉酸不足の症状と欠乏状態が原因による体と胎児への影響

葉酸欠乏症による葉酸不足はビタミンB12の不足も発症に関係してくるため、葉酸とビタミンB12が併せて摂取出来るサプリメントで補う必要が出てきます。医師や病院によっては、患者の状況から薬ではなくサプリメントを処方する場合があります。

 

すでに医師から薬が処方されている場合には、サプリメントを服用する前に必ず主治医や薬剤師に相談するようにしてください。

 

重度の葉酸不足は薬剤が処方されるケースもある

葉酸欠乏症など重度の葉酸不足の場合、つわりなど食欲減退により食事やサプリメントからの摂取が難しい場合には、高用量の葉酸が配合されたフォリアミンという薬が処方されるケースがあります。フォリアミンは主に葉酸欠乏症の予防および治療で処方されることが多い薬です。

葉酸不足の原因は日常の食生活や生活習慣の比率が高い

葉酸不足を引き起こす原因は、栄養バランスが取れていない食生活や、偏食、ダイエットによる食事制限があげられるほか、睡眠時間や日常のストレスも間接的な葉酸不足を引き起こす原因になります。

 

食生活は葉酸とビタミンB12を意識して摂取する

妊娠時の葉酸不足の症状と欠乏状態が原因による体と胎児への影響食生活の場合には、葉酸と併せてビタミンB12が摂取出来ていないことが原因として挙げられます。そのため葉酸が摂取出来る食べ物と併せて、しじみといった貝類やレバーなどビタミンB12が摂取出来る食べ物を摂取していく必要があるのです。

日常のストレスは常に緩和するようにする

特に妊娠中はカラダの変化もあり、ストレスから食事が暴飲暴力気味になったり、偏ってしまったりしやすくなる時期です。ストレスの原因を突き止め、軽い運動や趣味に時間を使うようにしストレス緩和するところからはじめてみましょう。

葉酸不足の症状はなるべく早めに内科や産婦人科の診察を受ける

妊娠時の葉酸不足の症状と欠乏状態が原因による体と胎児への影響

特に妊娠4か月までの葉酸不足は胎児の健康リスクも大きくなるといわれているため、めまいや倦怠感などが続く場合は、体内の葉酸濃度を病院で診察をしてもらいましょう。

 

病院の内科や産婦人科で、診察を受けることができますが、病院だと一般の患者さんから風邪などをもらう場合もありますので、妊娠時はなるべく産婦人科で受けたほうが待ち時間も少ないことから、産婦人科での診察をおすすめ致します。

 

主な検査内容と検査結果までの日数

カラダの葉酸濃度の検査は血液検査によって行います。葉酸とビタミンB12の体内濃度や、ホモシステイン濃度の確認、血算の確認なども併せて行われます。
検査結果は2週間前後で分かる施設が多いようです。なお金額については検査項目数によって変動するため、事前に受診予定の医療機関に確認されることをおすすめします。

 

最近は郵送の診察キットもある

最近では「遺伝的に葉酸不足になりやすい体質かどうか?」を確認出来るキットがネット販売されています。これは口腔粘膜を検査会社に送ることで、自身の遺伝子タイプを教えてくれるというものです。
分析レポートと合わせて、遺伝子の特徴やそれを補う栄養素なども一緒に教えてくれます。企業にもよりますが、一件当たり約5,000円〜が相場となります。

 

葉酸欠乏症と診断された場合の治療方法

 

妊娠時の葉酸不足の症状と欠乏状態が原因による体と胎児への影響

病院での検査で葉酸欠乏症と診断された場合には、葉酸が含まれた薬を経口摂取よることで改善を試みます。服薬中は血液検査を通して葉酸の値の変化を確認します。栄養士が居る病院では同時に食生活が確認され、必要な栄養素や食材の指導をされる場合もあります。

 

葉酸欠乏症の治療期間は、症状レベルによって異なるため一概には言えませんが、しっかりと服薬して、バランスの良い食生活を送ることが出来れば改善は早いとされています。なお金額については処方される薬や検査費用によっても関わってくるため、事前に受診予定の医療機関に確認されることをおすすめします。

まとめ

この記事のまとめ

 

特に妊娠時は胎児の発育・健康のためにも葉酸を含むビタミンB12は大切な栄養素です。吸収率も低いため、推奨量を満たすことが難しく、体調も不安定なため不足しがちな妊婦さんも多いといわれています。

 

日頃の食事をバランスよく摂取するようにし、葉酸を含む栄養補助食品や葉酸サプリメントで常に補給をすることで、これらの必要栄養素を満たすことができますので、特に妊娠初期は意識して摂取するように心がけるようにするとよいです。

産婦人科ドクター

 

 

 

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