葉酸サプリを飲み過ぎた場合の症状と危険性
葉酸サプリの原料は、食材に含まれる食事性葉酸と違い、化学的につくられたモノグルタミン酸型の葉酸といったケースが非常に多いです。
モノグルタミン酸型の葉酸は、食材よりも体内利用率が高いことから、過剰摂取に繋がりやすく、飲みすぎた場合の症状としては、発熱・蕁麻疹・吐き気などがおきたり、生まれてきた赤ちゃんの喘息のリスクが高まることも分かっています。
量として1000μg以上の摂取が連日続く場合は、副作用の症状が出るとも言われています。
サプリは、食材と違い、満腹感に繋がらないために、気付かないうちに過剰摂取に繋がることもあるといいますので、気をつけなければなりません。
葉酸サプリからの1日の摂取量は400マイクロ・グラム
厚生労働省では、食事以外のサプリからの葉酸の摂取は『1日400μg』としています。多少超える分には、大丈夫とされていますが、『1000μg』超えた場合は、過剰摂取による副作用のリスクが高まるとして注意を促しています。
基本的に、1日あたり400μgがとれるサプリであったり、サプリの裏面に記載されている用量用法を守っている限りは過剰摂取に繋がることはないものの、次項で説明しますが例外もあるので要注意です。
摂取量を守っているのに副作用を発症する原因
きちんと、1日400μgを守っていても副作用に繋がることがあり、原因は、サプリ以外の普段の食事からの葉酸の量が多くなっていることが考えられます。
葉酸が多い食べ物・食品一覧【妊娠中のNG食品ガイド付き】にも書いておりますが、葉酸は、緑茶・納豆・卵黄・チーズ・いちご・ブロッコリー・ポテトチップス・ピーナッツバターなど身近な食品に含まれていることが多く、高含有のことも多いです。副作用を発症してしまった方やそうでない方も、普段の食生活を見直して、よく自分が食べるものに葉酸が含まれていないかをチェックしてみてください。
最低限、妊娠初期だけ葉酸サプリは飲んでおきたい場合
葉酸サプリによる副作用のリスクはゼロではありませんが、妊娠中の特に妊娠初期では、胎児の奇形リスクを大幅に減らすことができるとされているので、摂取は行いたいところです。また、食事よりも葉酸サプリの方が吸収率が高いことから、効果につながりやすいために、葉酸はサプリからの摂取もあったほうが良いと言えます。
副作用なく葉酸サプリを活用する方法の提案として、葉酸サプリでも吸収率が高いとされる「モノグルタミン酸型の葉酸」を摂取する場合は、普段どおりの食生活で、サプリからは1日400μgのところを半分の200μgの量にするという方法があげられます。
または、食材から抽出された「食事性葉酸」が配合されたサプリメントを活用するのも手で、パティ葉酸や美的ヌーボは100%オーガニックで食事性葉酸がとれることから、過剰摂取につながりにくくなっています。
ちなみに、原材料名に葉酸と栄養素の名前が書かれている場合は、「モノグルタミン酸型の葉酸」となり、ブロッコリーなど葉酸が含まれる食材の名前がある場合は「食事性葉酸」となるので、見分ける場合は原材料名を見てみてください。
まとめ
葉酸サプリに使われている葉酸は、そのほとんどが吸収性が高く、過剰摂取になりやすいモノグルタミン酸型の葉酸になっており、過剰摂取による副作用では、母体の発熱などや生まれてくる子供のぜんそくのリスクが高まることも報告されています。
用量用法を守った場合でも、食事からの葉酸の摂取によって、過剰摂取に繋がることもあるといわれているので気をつけなければなりません。
対策としては、モノグルタミン酸型の葉酸が配合されている葉酸サプリの場合は、通常より量を半分にして摂取することや、吸収性が穏やかな「食事性葉酸」のサプリメントに変える方法も挙げられます。
せっかく、葉酸は胎児の奇形リスク回避・胎児の成長サポート・母体の貧血防止になる優秀な栄養素なので、副作用なしに効果を得たいものです。
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